小さな子どもに多い疾患
「目やに」の症状
目が赤くなり「目やに」がたくさん出ることがあります。
目やにの原因
- 風邪
- アレルギー性結膜炎
- 感染性(細菌性、ウイルス性)結膜炎
- ものもらい
- 角膜の炎症(眼瞼内反症:まつげが角膜に当たり傷や炎症を起こす)
など、さまざまな要因が考えられます。
目やにの治療
目やにの色や状態によって、抗菌剤が入った点眼薬を処方します。
ウイルス性の結膜炎では、他の人への感染力が強い「はやり目」の場合もあります。
必ず、眼科で診断を受けるようにしましょう。
「ものもらい」の症状
まぶたの中に細菌が入り、まぶたが赤く腫れて痛む症状を「ものもらい」といいます。
ものもらいの治療
ものもらいの多くは、抗生物質の点眼薬で治ります。
ただし、症状が強い場合(なかなか治らない場合)は、切開が必要な場合もあります。
症状が強くなる前に、早めに当院へ起こし下さい。
可能な限りお薬で治せるようにいたします。
はやり目
感染力がとても強い眼科疾患
「はやり目」は『流行性角結膜炎』という眼科疾患です。
5歳くらいまでの幼児の発症が多い傾向があります。
「はやり目」の主な症状
- 目やにが増える
- 目がかゆい
- 充血や結膜の赤み
- まぶた裏側のブツブツ
- ゴロゴロした異物感
などの症状がみられます。
感染力がとても強いため、完治するまでは原則登園・登校が禁止されています。(学校保健法)
完全に治っているかの判断、そして登園・登校できるかの判断は、必ず医師の許可が必要です。
園・学校から所定の許可証明書を渡されますので、それを持参して当院へご来院ください。
症状の快復が確認できたら医師が記入します。それを園・学校に提出すると登園・登校することができます。
「はやり目」の治療
基本は症状や炎症を抑える治療が中心になります。
細菌感染を併発する可能性がある場合には予防として抗生剤を用います。
完全に治るまでには半月から1ヶ月程度かかります。
炎症が治まったからと途中で治療を中止してしまうと、視力に悪影響を与える可能性があります。
医師が治療終了を伝えるまでは必ず最後まで治療を続けてください。
子どもの近視・弱視
幼稚園や学校の検査で視力低下を指摘された
幼稚園や学校の視力検査は、限られた時間で何十人もの子供の検査をしなければならないために、大まかな判断基準で行われることも多いのが実状です。
そのため、視力低下を指摘されても、実際に眼科で検査した場合には特に問題がなかったり、逆に検査結果以上に視力が低下していることが分かったというケースもあります。
いずれにせよ、自己判断せずに一度ご来院下さい。
お子様のこんな行動ありませんか?
日常生活の中で、
- ゲームをする機会が増えた。
- 何かを見る時に目を細めている。
- テレビや本に顔を近づけることが多い。
など、「視力低下になりやすい行動」「視力低下が疑われる行動」をとることがあります。
小さいお子様であればあるほど、目が見えにくいということを自覚できず、誰かに伝えることもできません。
保護者の方はお子様のモノの見方を注意深く観察しましょう。
成長期のお子様が過矯正の眼鏡を使用すると、近視を進行させる原因にもなります。
お子様の眼鏡作成時には、必ず眼科で検査を行い、眼鏡処方を受けて下さい。
視能訓練士(ORT)がサポートします
国家資格である視能訓練士(ORT)は、
- 視力検査
- 屈折検査
- 眼圧検査
- 視野検査
などの眼科検査や視機能回復のための矯正訓指導を行います。
視機能に障害を持っている方(斜視や弱視など)はもちろん、小さなお子様の検査もスムーズに受診いただけるようにサポートさせていただきます。安心してご来院ください。
斜視
両眼の視線が正しく見る目標に向かわない
片方の目が正しい方向を向いているのに、もう片方の目が内側・外側・上下など違う方に向いて、視線が正しく見る目標に向かわない異常です。
眼の位置がずれると、両眼でものを見たときに「立体感をつかむ機能」が弱くなってしまうことがあります。
片側の視力発達が妨げられてしまう症例もありますので注意が必要です。
乳幼児は正常な場合でも、斜視に見えることがあります。
お子様の目の向きがおかしいと感じたら、一度当院までご相談ください。
斜視の種類
斜視は黒目が向く方向によって
- 内側を向く内斜視
- 外側を向く外斜視
- 上を向く上斜視
- 下を向く下斜視
- 角度が変わる回旋性斜視
など、いくつかの種類があります。
斜視の治療
斜視の治療は眼鏡による視力矯正を中心に行います。
目の位置を修正しながら両目による立体視ができるよう調整していきます。
(場合によっては、手術によって筋肉の位置を修正する治療が必要になることもあります。)
悩みを抱えずにご相談ください
斜視は見た目のコンプレックスを抱えてしまうお子様もいらっしゃいます。
もちろん、視力の発達のためにも治療が大切です。
お子様に寄り添いながら、治療を続けていきましょう。