ご相談の多い症状
こんなお悩みありませんか?
目の不快感や痛み
- 目が重く疲れを感じる。
- 目が熱く感じ、充血している。
- 目に異物感がある。
など、さまざまな症状がみられるドライアイ。
疾患名から連想される「目が乾く」という症状を訴える患者さまもいらっしゃいますが、乾きのみならず目の不快感や痛み、ものがかすんで見えることもあります。
「単なる目の乾燥」として症状を放置するのは要注意です。
ドライアイを放置するリスク
- 目が痛くて開けていられない状態になる。
- 目の表面に傷がつきやすくなる。
- 視力低下の原因になる。
以上のように、ドライアイの症状は悪化する可能性があります。
目の表面に傷がつくと、その傷から細菌が感染して新たな病気を引き起こす可能性もゼロではありません。
なかには頭痛・肩こり・倦怠感など、全身的な症状が見られる患者さまもいらっしゃいます。
ドライアイとは
ドライアイは大きく分けて、2つの種類があります。
ドライアイのタイプ
- 1:涙の分泌量が減少するタイプ
- 2:涙の蒸発が亢進するタイプ
とくに2のタイプは、増加傾向にあるとされています。
ドライアイの正体
ドライアイは涙の量が減少し乾燥している状態です。
目の表面(角膜や結膜などの上皮)が乾燥し、肌荒れのような状態に陥っています。
それによってさまざまな不快症状が現れる現象です。
ドライアイを回避するために
ドライアイは、涙が少ない体質である方や瞬きが少ない方がなりやすい傾向にありました。
近年では、パソコンやスマートフォンの普及で、多くの人がドライアイを経験していると言われています。
また
- エアコンによる室内の乾燥
- コンタクトレンズの長時間装用
- ストレスの増加
など、普段の生活のなかに、ドライアイを促進させてしまう要因が隠れています。
「単なる目の乾燥」として捉えるのではなく、生活習慣を見直しながらリスク対策を図りましょう。
ドライアイの検査・治療
ドライアイの検査
まずは問診・視診をさせていただきます。
ドライアイの方には以下のような検査を行うのが一般的です。
各検査、さほど時間はかかりません。
痛みなどが伴う検査ではありませんのでご安心ください。
シルマー試験
シルマー検査は、涙の量を調べる検査です。
目盛りのついた専用の試験紙を眼の涙点上にのせ、はさむように瞼を閉じます。
約5分程度その状態をキープしていただきます。
次第に試験紙が涙で濡れていきますので、その長さを測定します。
涙の量が5mm以下の場合はドライアイが疑われます。
涙液層破壊時間(BUT:BreakUp Time)検査
目を開けていただき、一定時間、瞬きをしない状態をとっていただきます。
顕微鏡を使いながら、涙の層がどの程度の時間で壊れるかを観察・測定します。
生体染色検査
フルオレセインと呼ばれる専用の染色液を点眼していただき、目の表面の状態を検査します。
眼球表面に染色液を点眼すると、角膜や結膜についた傷や凹凸などが染まって確認できるようになります。
目の表面の状態を顕微鏡(スリットランプ)を使って調べます。
ドライアイの治療
ドライアイは、主に薬物療法によって改善します。
- 人工涙液
- ヒアルロン酸製剤
- ムチンや水分の分泌を促進する点眼薬
- ムチンを産生する点眼薬
などを使用します。
またドライアイ・メガネを装用することで症状を軽減させることもできます。
※ ドライアイ・メガネ:レンズ周囲に透明なカバーを取り付け、涙の蒸発を防ぐ
点眼薬で症状が改善しない方
- 涙点プラグ
→涙の排水口である涙点に栓(涙点プラグ)をして、涙が流出しないようにする方法 - 涙点閉鎖術
→排水口である涙点を外科的に閉鎖する方法
以上の方法を検討します。
ドライアイのセルフケアについて
セルフケアによってドライアイを予防する
普段の生活で少し気を付けるだけで、ドライアイを予防することができます。
スマホ・パソコンの使用
スマートフォンやパソコンの使いすぎは目に負担がかかりやすいです。
瞬きの回数も減ってしまいドライアイの要因となります。
意識的に休憩をとるなど工夫して、しっかり目を休ませるようにしましょう。
室内の乾燥を防ぐ
エアコンを使用する際はきちんと加湿し、適度な湿度を保つことが大切です。
空気の乾燥や目の乾きを感じたら、点眼薬を欠かさず使うようにしてください。
コンタクトレンズの使用
長時間コンタクトレンズを使用すると、目がゴロゴロするなどの違和感が生じるようになります。
その際は極力メガネを併用しながら、症状の悪化を防いでいきましょう。
目の乾きを感じたら、点眼薬を使う習慣を心がけましょう。