白内障とは(主な症状)
私たちの眼の中には、物を見るのに欠かせない「水晶体」という組織があります。
この水晶体はカメラでいう「レンズの役割」を果たします。
本来、正常な水晶体は透明ですが、水晶体が濁ってしまうと光が通りにくくなり視界に支障をきたします。
以上のように、水晶体が濁って見え方に影響が出てしまった状態を「白内障」といいます。
白内障の眼
白内障の眼は水晶体が濁っています。
光が通りにくく、見え方に影響が出ます。
正常な眼
正常な眼は水晶体が透明です。
光が十分に通ってよく見えます。
白内障の原因
白内障の最も多い原因は「加齢」です。
加齢によって水晶体を構成するタンパク質に異常が生じ、白内障を患います。
高齢者の誰もが発症するリスクを持っています。
代表的な白内障の原因
- 老人性白内障:加齢によって発症
- 若年性白内障:病気や治療で用いた薬剤によって発症
- 外傷性白内障:打撲や異物によるケガなどの外傷によって発症
- 先天性白内障:生まれつき水晶体が濁っている症例
白内障日帰り手術について
重い全身疾患がない方の白内障手術
日本では年間130万件もの白内障手術が行われています。
手術器具や手法、技術力が高度に洗練したことで、重い全身疾患がない方の白内障手術は入院の必要がなく、日帰りで受けられるようになっています。
麻酔は点眼麻酔でできますし、手術時間は10分~15分程度です。
手術を受ける際の通院頻度
事前に行う術前検査・手術説明以外に、
- 手術日
- 翌日
- 2日後
- 1週間後
- 3週間後
その後は3か月まで月1度定期健診。その後、6か月目に診察して終了となります。
当院は遠方から白内障手術で受診される方も多いのですが、その場合は定期検診などをご自宅近くの眼科で受けることもできます。
単焦点眼内レンズを用いる白内障の手術には健康保険が適用されます。
片目だけの手術費用は下記をご参照ください。
白内障手術の費用について
患者さんの年齢や所得によって金額が異なります。
(高度療養費制度)
70歳以上の方
対象者 | 手術費用 |
---|---|
1割・2割 負担の方 |
18,000円 (非課税世帯の方は8,000円 ※事前に手続きが必要です) |
3割負担の方 | 約80,000 〜約90,000円 (収入によって変動します) |
※上記は高額療養費制度を利用しての金額となります。
定められている自己負担限度額により、両眼の手術をしても上記金額以上はかかりません。
ただし、高額療養費制度は月ごとの計算になるため、左右の手術月が異なる場合は上記金額の倍額となります。
70歳未満の方
対象 | 手術費用 |
---|---|
片眼手術 | 約45,000円 |
両眼手術 | 約90,000円 |
※検査、診察または使用する薬剤を含む費用です。
※上記金額は、3割負担での試算です。
これに高額療養制度が加わると、患者さんの所得によって費用が異なる割合があります。
多焦点眼内レンズ(選定療養)
対象 | 手術費用 |
---|---|
片眼手術 | 200,000〜240,000円 |
両眼手術 | 400,000〜480,000円 |
※眼内レンズ代は自費診療となりますので、年齢に関わらずにこの費用がかかります。
※この他に、手術料・検査・診察・薬剤の費用がかかります(保険診療分)。
白内障手術の流れ
手術では、濁った水晶体を取り除き、代わりに眼内レンズを挿入する治療を行います。
手術はごく短時間で終了しますので、手術当日はそのままご帰宅頂けます。
白内障手術は、片眼ずつ月曜日と水曜日に続けて行う場合と、1週間の間隔をあけて行う場合があります。
その他、白内障手術について不安な点がありましたら当院スタッフまでお気軽にご相談下さい。
ご予約から手術後の通院まで
1: 予約と検査 |
手術の予定日を決め、目の状態確認や眼内レンズ度数決定のための検査、血液検査を行います。 |
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2: 手術日までの準備 |
手術3日前から術前の点眼薬を使用して頂きます。 |
3: 手術日当日 |
お約束した時間に来院して頂き、術前の点眼や内服を行います。 来院から3時間程で帰宅できます。 |
4: 手術後の通院 |
経過観察のため、定期的な通院が必要です。 状態を見ながら点眼薬等を処方しますので欠かさずお願いします。 |